---- 第4章
全米随一の投資家ウォーレン・バフェット自身も、個人投資家はインデックス・ファンドを活用すべきだと主張している。彼は言う。「ほとんどの投資家(個人・機関投資家を問わず)にとって、株式を保有する最善の方法は、手数料の低いインデックス・ファンドに投資することである。手数料やコストを差し引いた後でも、ほとんどの運用機関を上回る成果をあげることができるだろう
Fortune, November 22, 1999.
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最近の人では勝間和代さんも推しているし、上の引用にもある通り、個人投資家はインデックス・ファンドを活用することで投資を効率化できる、と僕も思う。
また本書第3章の中で、トム・ウルフ(Tom Wolfe)の『ザ・ライト・スタッフ(The Right Stuff)』に言及している箇所があり、読んでみたくなったが、翻訳本は絶版らしく非常に残念だ。
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小説『ザ・ライト・スタッフ』において、著者のトム・ウルフは「異常な出来事」が「説明不能」の飛行事故を引き起こす様子を描いている。「異常事態」は実は日常茶飯事なのだが、新人パイロットにはこの点が理解できていないのである。
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以下は、心に響いた箇所。
「親が子供の反抗期をじっと我慢しなければならないのと同じように、投資家もマーケットの乱高下を黙って我慢しなければならないのである」
書名になっている「敗者のゲーム」とは何か?
---- 第1章
「勝者のゲーム」では、勝者のウィニング・ショットにより勝負が決まるが、「敗者のゲーム」では敗者のミスによって勝負が決まる。
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この意味で、証券運用は「勝者のゲーム」から「敗者のゲーム」に変わった、との著者の主張である。
「プロは得点を勝ち取るのに対し、アマはミスによって得点を失う」と、サイモン・ラモ(ママ)(Simon Ramo)が「初心者のための驚異のテニス(Extraordinary Tennis for the Ordinary Tennis Player, 1977)」の中で指摘しているところからとったらしい。
以下は、巻末のリコメンド一覧
<ライター篇>
1.バークシャー・ハザウェイ(Berkshire Hathaway)のアニュアルレポート
2.ベンジャミン・グレアム(Benjamin Graham)の『賢明な投資家(The Intelligent Investor)』
「弟子だったウォーレン・バフェット(Warren Edward Buffett)が推奨する、唯一の運用関係の本」。
3.ジョン・ボーグル(John C. Bogle)の投資についての著作(参考1,参考2)
ボーグルはバンガードの創始者。
4.デビッド・スウェンセン(David F. Swensen)の『ポートフォリオ・マネジメントのパイオニア的手法(Pioneering Portfolio Management)』
「プロの投資家についてこれまで書かれた最良の書といっても過言ではない」
5.ゲーリー・ベルスキー(Gary Belsky)とトーマス・ギロヴィッチ(Thomas Gilovich)の『人はなぜお金で失敗するのか(Why Smart People Make Big Money Mistakes)』
6.グスタヴ・ルボン(Gustave Le Bon)の『群集(ママ)』
7.フォーチュン誌のアンドリュー・トビアス(Andrew Tobias)の『投資をする前に読むべき一冊(The Only Investment Guide You'll Ever Need)』
「入門書として勧めたい」
8.バートン・マルキール(Burton G. Malkiel)の『ウォール街のランダム・ウォーカー(Random Walk Down Wall Street)』
9.『大投資家の名言(The Investor's Anthology)』
10.クロード・ローゼンバーグ(Claude Rosenberg)の『賢く豊かであるために(Wealthy and Wise)』
「自分の資産を社会貢献に投資することでいかに人生が充実したものになるかを説いている。」
<ジャーナリスト篇>
・ウォール・ストリート・ジャーナル紙のジョナサン・クレメンツ(Jonathan Clements)
2008年4月9日の稿を以て"GETTING GOING"の連載は終了した。
・フォーチュン誌のキャロル・ルーミス(Carol J. Loomis)
・ニューヨーク・タイムズ紙のフロイド・ノリス(Floyd Norris)
・フィナンシャル・タイムズ紙のバリー・ライリー(Barry Riley)
・マネー紙のジェイソン・ツヴァイク(Jason Zweig)